2023年度 第4回
2023.11.27 開催
Innovation Base Tokyoピッチ＆マッチングイベント第4回の模様をレポートします。日本のエネルギー業界を牽引する大企業が登壇し、クリーンエネルギーへの移行実現に向けた自社における取り組みやその過程で感じた課題、そしてスタートアップとの協業可能性について語りました。
ENEOS株式会社様はアジアを代表するエネルギー素材企業を目指し、国内でもトップシェアを占めている総合エネルギー企業です。Operation & Maintenance (O&M)を本ピッチイベントのキーワードとし、エネルギー事業の設備である製油所や水素関連施設、太陽光・風力発電の設備のメンテナンスを将来的にはロボットやAIを活用し、点検や保守、試験を無人で行うことを計画しています。さらにその過程で収集・蓄積したデータを解析し、オペレーションの最適化することで、設備稼働率の向上、設備寿命の向上、保守点検のコストダウンを目標としています。街づくり・モビリティ、低炭素・循環型社会、データサイエンス・先端技術の分野で幅広く協業できるスタートアップを募りました。
パナソニック株式会社エレクトリックワークス社様は、ライティング事業、電設資材事業、環境エネルギー事業、ソリューションエンジニアリング事業の４つの事業でソリューションを提供しています。2030年までに「脱炭素社会」、「次世代の働き方」、「災害への備え」という視点から社会へのお役立ちを図ると語りました。スタートアップとの協業のイメージとして、住宅や業務用施設に設置された機器（PV,蓄電池、EV発電機、空調/照明等）や、収集したその機器データを提供可能なアセットとして挙げ、それらを用いてその機器の制御方法を決定する技術、需給の予測し、電力を安定的に供給できる技術、また、エネルギーコストの削減と人の快適性を両立できるような制御技術をもつスタートアップを募りました。
千代田化工建設株式会社様は総合エンジニアリング企業として事業投資から、研究開発、EPC、オペレーションメンテナンスの事業を行っています。スタートアップとの協業事例として、EPC事業のソフトウェアソリューションの共同開発を挙げ、膨大なエンジニアリングデータの可視化を実現によりプロジェクト遂行効率の改善、脱炭素の加速、収益力強化につながったと語りました。千代田化工建設株式会社様はグローバルビジネス展開の場、新規技術の実証・社会実証の場、広い領域をカバーするエンジニア集団をスタートアップに提供できるアセットとして挙げた上で、脱炭素社会を実現するための要素技術、デジタルソリューション、サプライチェーン構築に関するソリューションを持っているスタートアップを募りました。
電源開発株式会社（J-POWER）様は水力、火力、地熱、風力、太陽光などの様々な電源と日本全国に電力ネットワークを保有しています。電源開発株式会社様がスタートアップに提供できるアセットとして、発電所開発における事業開発・運用にかかる知見および立地地域との信頼関係、国内外における実証フィールドを挙げ、実際にバイオマス燃料のコスト削減および調達にスタートアップと共同で取り組んでいます。協業のテーマとして、カーボンニュートラルと地域共生の達成に向けた再生可能エネルギーの運用効率化、水素製造、循環型社会形成の促進、水環境・森林の保全、など広く脱炭素に向けた取り組みで協業できるパートナーを募りました。
株式会社INPEX様は日本最大のエネルギー開発企業であり、国内外で石油・天然ガス開発事業を手掛ける他、洋上風力発電事業、地熱発電事業、再生可能エネルギー・電力サプライチェーン事業、森林保全のプロジェクトへの参画など世界約20か国でエネルギー事業に取り組んでいます。今後の注力分野として、水素・アンモニアやCCUS、クリーンエネルギー安定供給や効率的利用に資する新分野事業などのCO2ネットゼロ5分野を掲げています。スタートアップに提供できるアセットとして、国内外に広がるエネルギー業界のネットワーク、豊富な技術的蓄積・人材や技術実験のため多くの操業アセットを挙げ、新規事業の創造や脱炭素化に資するテクノロジーとソリューションを持っているスタートアップを募りました。
テーマ
次世代クリーンエネルギーへの移行における挑戦と課題
開催日時
2023年11月27日（月）15:00〜17:00
イベントパート開催場所
NEXs Tokyo(東京都千代田区丸の内3-3-1 新東京ビル4階)
オンライン（Zoomライブ配信）
※協業募集期間が終了している場合がございますので、ご容赦ください。