2022年度 第11回
2023.01.27 開催
Innovation Base Tokyoピッチ＆マッチングイベント第11回の模様をレポートします。建築・建設・まちづくりに関わるプロダクトやサービスを提供する企業が登壇し、建設業や不動産業、暮らしを支えるサービスのイノべーション創出に向けた具体的な取り組み事例や現状の課題を紹介。新しい社会価値の提供を目指し、スタートアップに向けて共創のニーズを語りました。
130周年を迎える株式会社大林組様は、建設業界特有の課題である生産性の低さや就業者数の減少、高齢化の進行、過酷な労働環境などを改善するために、システム開発に取り組んできました。2020年以降はスタートアップ企業との協働を行うとともに、社内の組織を柔軟に改編し、意欲的に課題解決を目指していると語りました。スタートアップ企業との共創によって、土木本部内の先端技術企画部が現在最も力を入れているデジタルツイン領域での課題解決案を募集したいと語り、元請け業務の支援や位置情報を用いた行動分析、資機材の受発注管理、プレキャストコンクリートの供給・運搬など多岐に渡るテーマを提示しました。
愛知県や愛知県瀬戸市などの地域の公共インフラの整備・維持管理を手がけている株式会社加藤工務店様。建設業界の担い手不足を危惧し、人材供給力の維持・向上に役立つ価値あるプロダクトの創出を共創テーマに掲げました。建設業に就業する人々の中でも、現場作業を担う技術者（職人）の一人あたりの生産性の低下が、建設業界全体の供給力へ大きく影響していると仮説を立て、技術者（職人）のパフォーマンス力を可視化するプロダクト案を募集。画像認識の知見やIoT／センシングや機械学習の知見、アプリケーション開発の知見を持つスタートアップ企業との協業・共創を目指したいと語りました。
公共や民間の建築のほか、その街の特性を活かした施設運営やスタートアップ企業との協業によるオープンイノベーションなど、幅広い実績を持つ加和太建設株式会社様。静岡県三島市を拠点とする地方建設会社として、まちづくりを担う主要なプレイヤーへと進化するために、スタートアップ企業と手を取り、地域の課題解決と活性化を目指したいと説明しました。最もシナジーが発揮できる方法をともに模索する方法として、スタートアップ企業と静岡県三島市の建築現場を巡回することを提案。スタートアップ企業の着眼点をもとに課題を見極め、共創事業のプロジェクト化につなげたいと語りました。
総合不動産業や建物管理業、不動産仲介業など幅広い事業を持つ東急不動産ホールディングス株式会社様。イノベーションを創出し続けるため、2017年よりパートナー共創を推進しています。国内外の外部パートナーとグループ会社のハブとなり、最先端の情報をグループ会社へ発信。のべ128件の事業連携の実現と、30社に対し合計31億円の出資を実行しました。協業テーマは、都市事業における価値観の多様性への対応、生産性向上とソリューション、提供型モデルへの進化、インダストリー事業の拡大、脱炭素社会・循環型社会・生物多様性の実現、Web3・メタバース・NFTの導入など多岐に渡り、それぞれのテーマに合った協業先を募りました。
法人と個人に向けて、インターネット回線や新電力、保険、ウォーターサーバーなど生活に必要なサービスを提供している株式会社光通信様。営業代行サービス「MAXIM（マキシム）」を初めとする販売手法や、同社が出資を行い上場した企業について説明しました。協業テーマとして、今後力を入れていきたい建設業界と不動産業界のDXにおける、ペーパーレスへの取り組み、業務の効率化、人材不足の改善、働き方の向上、空き家など住宅ストックの活用法、ホームセキュリティの開発などについて語り、協業・共創のスタートアップ企業を募りました。
国内外の土木や建築事業を行い、なかでもプレストレストコンクリート工事の設計と施工に強みを持つ三井住友建設株式会社様。三井住友グループが目指す「2030年の将来像」を達成するために、サスティナブルな社会の実現に寄与する新たな事業創出が必要だと語りました。共創テーマは脱炭素、サーキュラーエコノミー、まちのレジリエンス向上、分散型社会の4つ。新規事業創出による、事業領域拡大への新たな挑戦をスローガンとして、カーボンニュートラルやサーキュラーエコノミーなどにつながる新規事業アイディアと、建設業にこだわらない『まち』のレジリエンス向上に資する新規事業アイディアを募集しました。
テーマ
スタートアップと協創するまちづくりの未来
開催日時
2023年1月27日（金）14:00〜16:30
イベントパート開催場所
オンライン（YouTubeライブ配信）
※協業募集期間が終了している場合がございますので、ご容赦ください。