東京都

REPORT

イベントレポート

2023年度 第9回

2024.02.07 開催

食品・飲料系企業の考えるウェルネスの実現

~食とウェルネスを通じて生活を豊かにする取り組む企業が、自社の現在の課題・スタートアップとの協業ビジョン等について語る~

Innovation Base Tokyoピッチ&マッチングイベント第9回の模様をレポートします。今回は食×ウェルネスを通じて生活を豊かにする取り組みを行っている日本を代表する大手食品・飲料関係の企業が登壇し、食料・飲料業界における未来について語りました。

【登壇企業リスト】

  • アサヒグループホールディングス株式会社様
  • UCC上島珈琲株式会社様
  • キリンホールディングス株式会社様
  • 株式会社伊藤園様
  • カルビー株式会社様
  • 味の素株式会社様

ピッチ&マッチングイベント

アサヒグループホールディングス株式会社様

「新規事業創出の取り組み」

イベントのイメージ

アサヒグループホールディングス株式会社様は「期待を超えるおいしさ、楽しい生活文化の創造」をミッションに掲げ、様々な食品をグローバルに製造・販売しています。国内事業が直面する中長期的な課題として人口減少を挙げ、Life Time Valueをいかに最大化させるのかが重要になると述べました。そのために「食と健康」に注力し、主要なターゲット顧客の一例として 女性、子供、アスリート、高齢者として最適で新しい食体験や価値の提供に取り組みたいと語りました。顧客の運動状況、睡眠時間、メンタルヘルスといったヒトのふるまいのデータを、ウェアラブルデバイスやヘルスメーター、購買データや遺伝子解析により収集し、アサヒグループホールディングス株式会社様のアセットと掛け合わせたプラットフォーム構築を挙げ、 そのプラットフォームを活用できる特定の解析技術、データの解釈の研究やプロダクトの強み等をもつスタートアップを募りました。

UCC上島珈琲株式会社様

「より良い世界のためにコーヒーの力を解き放つ -コーヒー産業の未来共創-」

イベントのイメージ

UCC上島珈琲株式会社様は”From Cup to Seed”をビジョンとして掲げ、コーヒー産業の端々までグローバルな事業展開を行っており、コーヒー焙煎業者として日本国内では1位、世界全体で5位の売上高を誇っています。コーヒー産業が抱える問題として栽培可能地域の減少、病虫害の拡大、原料コーヒー豆の不足が懸念されており、2050年にはコーヒー栽培地域の50%以上でコーヒーが生産不可能になると予測されています。将来を見据えた今後の研究開発のテーマとして、味や香りのセンシング、ゲノム編集や細胞培養など持続可能なコーヒー生産につながる技術、抽出残渣の資源利用につながる技術、コーヒー飲用による健康への効果を最大化するための素材・技術を挙げ、その領域で協業できるスタートアップを募りました。

キリンホールディングス株式会社様

「Kirin Health Innovation Fundのご紹介」

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キリンホールディングス株式会社様は「食から医にわたる領域で価値を創造し、世界のCSV先進企業になる」をビジョンとして掲げています。事業領域としてヘルスサイエンス領域、食領域、医領域を挙げ、特にヘルスサイエンス領域に注力しています。キリンホールディングス株式会社様が抱えるアセットとして食品販売により構築している営業ネットワークや幅広い新規事業を持っており、アセットを活かしたスタートアップとの協業事例として、腸内細菌検査のサービスや、販売チャンネルを活かした様々な商品や素材の販売を挙げました。協業を期待する領域としてヘルスサイエンスの技術、顧客とのタッチポイントの拡大、健康意識/行動におけるCX向上、健康データプラットフォームなどを挙げ、幅広い分野でアセットを掛け合わせて協業できるスタートアップを募りました。

株式会社伊藤園様

「健康創造企業として製品展開」

イベントのイメージ

株式会社伊藤園様は自然、健康、安全、いいデザイン、おいしいというコンセプトをもとに商品開発を行っています。また、1976年から開始した「茶産地育成事業」は2,437haの茶園面積まで拡大し、現在では国内荒茶生産量の1/4の取り扱い量を誇っています。今後の日本は超高齢化社会に突入することを見据え、多くの高齢者が悩みを抱える認知機能に対し、お茶特有の成分「テアニン」がもつ効果について研究を行っています。そして、日本で初となるテアニン、茶カテキンによる「認知機能の精度を高める」抹茶を発売しています。株式会社伊藤園様のアセットとして茶の取り扱いに長けていること、茶に関わる健康性の研究を活かして多数の製品を取り揃えていることを活かして、茶の魅力を発信し、飲用習慣を広げるためのアイデアをもつスタートアップを募りました。

カルビー株式会社様

「食べる楽しさを再構築 カルビーの食と健康事業について」

イベントのイメージ

カルビー株式会社様はこれからの「食と健康」は、いつまでも食べる楽しみを保ち続けることが、“健やかなくらし”に繋がると考えています。一人一人が自分にあった正しい食を知らずに、自分に合わないものを食べ続けてしまうことが、健康状態悪化の原因になっていると語り、正しい食を知り、選び、食べ続けることで健康寿命の増長へつなげたいと考えています。その目的を達成するために疾患/メタボ予備軍や健康に関心のある一般ユーザーに向けてプラットフォームの構築に取り組んでおり、他社食品メーカー、管理栄養士からも協力を得ています。スタートアップとの協業事例として、腸内環境の検査から検査結果に応じたグラノーラを提案するサービスや、精神科医監修のオーダーメイド食事コーチングサービスを挙げました。健康情報の見える化、データ活用、認知拡大、EC/物流構築などのキーワードで協業できるスタートアップを募りました。

味の素株式会社様

「フード&ウェルネス領域における新事業開発」

イベントのイメージ

味の素株式会社様は2030年の中期経営ロードマップとして「ヘルスケア」、「グリーン」、「ICT」、「フード&ウェルネス」の4つの成長領域を掲げています。特に「フード&ウェルネス」では身体的アプローチとして、生活習慣病、認知症、フレイルといった問題に対して、食を通じた解決を図り、精神的アプローチとしてコミュニティを通じたファンづくりを進めていきたいと語りました。味の素株式会社様が抱えるアセットとして、幅広い食品素材の提供、内食、中・外食でのソリューション、アミノサイエンスの知見を挙げました。生活者との接点、インターフェイスの構築、パーソナライゼーション、デジタルの活用といったキーワードで協業できるスタートアップを募りました。

【イベント概要】

テーマ
食品・飲料系企業の考えるウェルネスの実現

開催日時
2024年2月7日(水)15:00〜17:10

イベントパート開催場所
NEXs Tokyo (東京都千代田区丸の内3-3-1 新東京ビル4階)
オンライン(Zoomライブ配信)

本イベントはInnovation Base TokyoのYouTubeチャンネルでアーカイブ配信中です。
こちらでご覧ください。

※協業募集期間が終了している場合がございますので、ご容赦ください。