東京都

REPORT

イベントレポート

2023年度 第8回

2024.02.01 開催

次世代のヘルスケア・インシュアテックの形

~未来志向のヘルスケアに必要なソリューション構築に取り組む企業が自社の取組・現在の課題・スタートアップとの協業ビジョン等について語る~

Innovation Base Tokyoピッチ&マッチングイベント第8回の模様をレポートします。コロナの影響により、心身の健康への意識が一段と高まった今、健康増進支援に向け新たなソリューション構築に取り組む企業が登壇し、未来志向のヘルスケア、福利厚生における新たな戦略について語りました。

【登壇企業リスト】

  • 日本生命保険相互会社様
  • 大同生命保険株式会社様
  • デンカ株式会社様
  • 明治安田生命保険相互会社様
  • Aflac Ventures Japan株式会社様

ピッチ&マッチングイベント

日本生命保険相互会社様

「企業の人的資本経営を支える福利厚生制度サービスの開発について」

イベントのイメージ

日本生命保険相互会社様は保険商品だけでなく、企業の「人的資本経営」・「健康経営」・「ヘルスケア」を支えるサービスを提供しています。企業価値向上の推進力は無形資産であることを示し、その中核である「人的資本」への取組・情報開示がステークホルダー・投資家の判断基準として求められていると語りました。「人的資本」では、特に「ダイバーシティ」と「女性活躍」が重要視されており、その領域でのスタートアップとの協業事例として、企業の独身従業員専用のマッチングアプリや、女性を中心に従業員のライフステージ別の生活をサポートするウェブサービスを挙げました。最後に、「人的資本経営」の新たな領域におけるサービス開発を目指し、協業できるスタートアップを募りました。

大同生命保険株式会社様

「中小企業における『健康経営』普及に向けた取り組み」

イベントのイメージ

大同生命保険株式会社様は中小企業市場での生命保険事業に強みをもち、「想う心とつながる力で中小企業とともに未来を創る」をミッションに掲げ、保障提供の進化、健康経営の普及・推進、社会課題の解決等、中小企業経営に資するソリューション拡大に取り組んでいます。その取り組みのひとつとして、2016年に「DAIDO KENKOアクション」をスタートし、健康経営実践ツール「KENCO SUPPORT PROGRAM (以下KSP)」の提供を軸に健康経営普及に向けた取組みを展開しています。現在、KSPの加入企業数は4万社、登録者数は13万人に上り、健康診断の受診促進、発症リスクの分析・把握、健康促進ソリューション等を提供しています。中小企業の健康経営普及・推進のさらなる支援に向け、協働できるパートナーを募りました。

デンカ株式会社様

「『世界に誇れる、化学を。』デンカ株式会社の新規事業に向けた取り組み」

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デンカ株式会社様は電子・先端プロダクツ部門、ポリマーソリューション部門、エラストマー・インフラソリューション部門、ライフイノベーション部門の4分野で事業を展開しており、新たに新規事業に特化した新規事業開発部門を新設いたしました。今後の想定される世界を予測し、「ICT & エナジー」、「ヘルスケア」、「サスティナブルリビング」の分野に注力すると語りました。その中でも「ヘルスケア」の方針として、予防・診断・治療の領域で世界の人々のQOL向上を目標に掲げています。デンカ株式会社様が持つアセットである診断薬、検査研究開発のノウハウを活かして、デジタル技術を使った新たな新事業を共創したいと語りました。具体的な協業イメージとして、認知症、せん妄発症予測・発症抑制アプリや女性ホルモン検査による不妊治療、更年期、PMS対策などの事業に必要なデジタルプラットフォームの技術やセンサー技術を持つスタートアップを募りました。

明治安田生命保険相互会社様

「生成AI活用とヘルスケアサービスの方向性について」

イベントのイメージ

明治安田生命保険相互会社様は2024年にブランドのネーミングを変更し、生命保険会社の役割を超えることにチャレンジをしています。その取り組みとして、積極的なAIの活用とヘルスケアサービスの新たな方向性を挙げました。AIを活用して社内に溜まっているデータをもとに、業務で生じた疑問点への回答や営業職員の訓練への導入を進めています。さらには生成AIにも着手し、従業員が利用できるチャットツールを本社において導入しています。ヘルスケアの新たな方向性では顧客が健康になることをコンセプトに掲げ、顧客から提出された健康診断の結果から健康度を測定、点数に応じて保険料をキャッシュバックするサービスを開発しています。スタートアップとの協業事例について、事務マニュアル等からFAQを自動生成するサービスや、スマホのカメラで撮影した写真から身体サイズを採寸するサービス、血液の郵送検診サービスなどを挙げました。顧客の健康支援に資する技術を持つスタートアップを募りました。

Aflac Ventures Japan株式会社様

「がん・医療・介護に関する社会的課題の解決を目指すアフラックグループの取り組み」

イベントのイメージ

Aflac Ventures Japan株式会社様は約2,300万件の契約を有する生命保険会社であるアフラック生命のCVC業務を担う会社であり、国内のスタートアップを中心にこれまでに27社への投資を実行しています。アフラックグループは新規事業に積極的に取り組んでおり、2020年に少額短期保険事業、がん・介護事業、データ事業に取り組む子会社を設立しています。新規事業の例としては、がんに罹患した患者とそのご家族のお悩みや困りごとを専門の相談員に電話やチャットで相談できるがん相談サポートが事例として挙げられ、相談員が悩みを傾聴し、悩みや状況にあわせて最適なソリューションが案内されるサービスであると説明されました。同様に、高齢者の暮らしや介護に係る悩みを傾聴し、最適なソリューションを案内するサービスやアフラック生命のお客様からの問い合わせなどのフロント業務などに係る業務変革の取組みについて説明され、これら取組みを広くスタートアップと連携し進めていきたいと考えていることが述べられました。

【イベント概要】

テーマ
次世代のヘルスケア・インシュアテックの形

開催日時
2024年2月1日(木)15:00〜17:00

イベントパート開催場所
SusHi Tech Square (東京都千代田区丸の内3-8-3)
オンライン(Zoomライブ配信)

本イベントはInnovation Base TokyoのYouTubeチャンネルでアーカイブ配信中です。
こちらでご覧ください。

※協業募集期間が終了している場合がございますので、ご容赦ください。