東京都

REPORT

イベントレポート

2023年度 第5回

2023.12.14 開催

サーキュラーエコノミーの開拓者たちと繋がる

~化学メーカーやハウスメーカーなどサーキュラーエコノミーの実現に必要不可欠である川上から川下までの各企業の担当者が自組織のシーズやニーズについて語る〜

Innovation Base Tokyoピッチ&マッチングイベント第5回の模様をレポートします。循環型社会の構築に取り組む各プレイヤーが登壇し、サーキュラーエコノミーの実現に向けた各社の取り組みや現状課題、スタートアップへの期待について語りました。

【登壇企業リスト】

  • 旭化成株式会社様
  • 積水化学工業株式会社様
  • 株式会社クボタ様
  • 積水ハウス株式会社様
  • 京セラ株式会社様
  • 株式会社竹中工務店様

ピッチ&マッチングイベント

旭化成株式会社様

「旭化成の活動紹介」

イベントのイメージ

旭化成株式会社様はマテリアル、ヘルスケア、住宅の3領域でグローバルに事業を展開している総合化学メーカーです。旭化成株式会社様のニーズとしてサーキュラーエコノミーおよび高機能化に関わる2つの分野がありました。サーキュラーエコノミーに関してはリサイクル、トレーサビリティ、天然・バイオ素材、製品の長寿命化、環境負荷の低減につながるプロセスや技術、そして高機能化に関しては次世代通信や3Dプリンターに関わる技術を具体的なニーズとして挙げました。また、スタートアップとの協業事例として、マイクロ波を用いたケミカルリサイクルの技術実用化についての取り組みを挙げました。旭化成株式会社様の抱えるアセットであるCVC、研究開発、製品の量産化、セールスやマーケティングそして様々な専門家を有効に活用し、一緒に事業を作っていけるようなスタートアップを募りました。

積水化学工業株式会社様

「資源循環への取組みについて」

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積水化学工業株式会社様はレジデンシャル、アドバンストライフライン、イノベーティブモビリティ、ライフサイエンスの4事業を展開しています。また、ESG経営に力を入れており、利益だけでなく社会課題の解決への貢献や経営の持続、特に資源循環に取り組んでいます。長期的な目標として2030年に廃プラリサイクルを100%にし、2050年にはサーキュラーエコノミー(資源循環)の実現を目指しています。積水化学工業株式会社様のアドバンスライフラインの部門では、サーキュラーエコノミーの実現に必要なマテリアルリサイクルやケミカルリサイクルに取り組んでおり、特にガラス繊維と樹脂の複合材料(GFRP)の分離技術および活用方法(活用先)について技術やアイデアをもつスタートアップを募りました。

株式会社クボタ様

「クボタにおけるオープンイノベーションの取り組み」

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株式会社クボタ様は「食料・水・環境」分野を事業領域としています。特に水環境ビジネス企画室ではサーキュラーエコノミーの実現を目指しており、廃棄物を有価物に作り替え、資源循環のプラットフォームを構築する地上資源の循環経済構築と、水の循環利用を目指す新たな水インフラの構築、という2つのテーマを掲げています。地上資源の循環経済構築の具体的な取り組みとして、食品廃棄物のアップサイクル事業を挙げ、食品廃棄物を原料とした新しい素材製造に取り組んでおり、食品廃棄物の効率的な収集技術・選別技術や有価物を創るアップサイクル技術、低環境負荷素材へのニーズをもつスタートアップを募りました。

積水ハウス株式会社様

「ゼロエミッションシステムから提案するこれからのリサイクルシステム」

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積水ハウス株式会社様は累積建築戸数おおよそ260万戸を国内で供給、これを大切な資源と位置づけ、リサイクルだけでなく、高耐久、長寿命、メンテナンスフリー等に対応した住宅づくりを通じてサーキュラーエコノミーの実現を目指しています。リサイクル推進においては、廃棄物の量の確保、精度の高い分別、回収効率の向上、そして再生資源の活用を挙げました。現場で発生する廃棄物は、資源循環センターへ集約した後に400社を超えるリサイクル業者と取引を通じてゼロエミッションを堅持しています。この仕組みを発展させ、今後、需要が見込まれる再生原材料を使用した建材の開発等で連携できるスタートアップを募りました。

京セラ株式会社様

「京セラ株式会社のサーキュラーエコノミーへの取組みとR&Dオープンイノベーションの推進」

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京セラ株式会社様は情報通信、自動車関連、環境・エネルギー、医療・ヘルスケアの分野に重点をおいて事業に取り組んでいます。その中でもサーキュラーエコノミーというテーマで力を入れているのがエネルギー分野であり、豊富な研究・開発経験がある太陽光電池パネルと固体酸化物燃料電池、定置型蓄電池を組み合わせて地域の中で電気が循環する仕組みづくりに関する取り組みや、再生可能な自然由来の材料を使用したキッチン用品開発の事例を紹介しました。また、スタートアップとの協業事例として、使い捨てカップ削減を目的としたタンブラーの共同開発の事例も挙げました。サーキュラーエコノミー実現に向けて、幅広くスタートアップを募りました。

株式会社竹中工務店様

「サーキュラーデザインビルドの実現へ向けて」

イベントのイメージ

株式会社竹中工務店様は400年もの歴史をもつスーパーゼネコンであり、数多くの建物を手掛けています。従来のスクラップ&ビルドからの脱却を目指し、サーキュラーデザインビルドというコンセプトを掲げ、廃棄物を生み出さない設計・施工をする、建築と建材を使い続ける、まちの資源を循環する、という3つの方策を策定しています。具体的なサーキュラーデザインビルドの事例として、建物の解体現場からでた解体ガラスをガラスメーカーと協力し、試行錯誤を経て新たな建設現場での解体ガラスの再利用する取り組みや、解体現場から回収したタイルカーペットをリサイクルし、新品のタイルカーペットとして再利用する取り組みを挙げました。本イベントで紹介したような建築領域でのサーキュラーエコノミーについて興味のあるスタートアップを募りました。

【イベント概要】

テーマ
サーキュラーエコノミーの開拓者たちと繋がる

開催日時
2023年12月14日(木)15:00〜17:10

イベントパート開催場所
NEXs Tokyo(東京都千代田区丸の内3-3-1 新東京ビル4階)
オンライン(Zoomライブ配信)

本イベントはInnovation Base TokyoのYouTubeチャンネルでアーカイブ配信中です。
こちらでご覧ください。

※協業募集期間が終了している場合がございますので、ご容赦ください。